お墓Q&A
・お墓ってなに?
・お墓に方角ってあるんですか?
・お墓は、いつ頃立てればよろしいでしょうか?
・生前にお墓を建てても良いのでしょうか?
・生前にお墓を買うと税金対策になると聞きましたが本当ですか?
・お墓を建てるときの手順はどうすればいいのですか?
・お骨を大小二つにわけているのは…?
・お墓を建てる時…?
お墓ってなに?
人それぞれ考え方や信仰によってお墓の意味も様々です。
たとえば阿弥陀如来のはたらきによって浄土に参られた先祖の徳を偲ぶという 宗教観もありますし、また単なる遺骨の安置場所あるいは先祖と出会い、自分に出会える場という考え方もあります。
しかしながら、 これまでの日本人一般の民俗的な宗教観(古代神道に象徴される自然宗教的な信仰習俗と仏教に象徴される外来宗教とが習合して生み出さ れた観念)からすれば、人は死ぬと肉体は大地へと帰り、「魂」は子孫に供養されて、祖霊化し、ついに祖神となるという習俗的信仰が あり、お墓は祀りの場としての意味があると考えられます。
日本人は様々な思考や考え方を持っているようですが、案外このような宗教観 を意識の根底に持っているのかもしれません。
お墓に方角ってあるんですか?
特に決まりはありませんが、最近は墓相、陰陽五行、風水思想からの影響で 東向きあるいは南向きなどが好まれるようです。
ただ、仏教や古来からの日本人の霊魂観・他界観あるいは墓制等からは、方角について良し悪しを推し量ることはできないように考えられます。
お墓は、いつ頃立てればよろしいでしょうか?
お墓を建てる時期に一定の決まりはありません。
しかし、仏教では死後四十九日で魂は天界へ旅立ち、三回忌には、冥界における運命が決まるという経文があり、この間に、相続人は十分に故人の供養を積みながら、お墓も建てて供養も済ませておくことが子孫の務めとされています。
また、春と秋のお彼岸、夏のお盆、故人の祥月命日などに建てる例が多いようです。
生前にお墓を建てても良いのでしょうか?
生前にあらかじめ建てておくお墓を「寿陵(じゅりょう)」といいます。これは中国から伝わった風習で、お墓を建てることで新しい人生が始められ、長寿がかなえられるという仏教の考え方に由来し、大変縁起の良い事です。
生前にお墓を買うと税金対策になると聞きましたが本当ですか?
通常は、不動産を取得した場合は不動産取得税が、土地を持っていると固定資産税・都市計画税がかかります。
しかし、お墓の場合は、これらは一切かかりません。 お墓を「買う」と一般的に言いますが、実際は、永代使用権という権利を買っているに過ぎないからです。 また、お墓には、相続税もかかりません。
お墓は一般の相続財産とは異なり「祭祀財産」として別扱いになっているためです。 ちなみに、仏壇も同様に非課税となっています。 以上からおわかりのように、生前に買えば、その費用分が節税できるという訳です。 なお、購入時に消費税だけはかかります。
お墓を建てるときの手順はどうすればいいのですか?
1.墓地を選ぶ(まだ墓地のない方)
2.購入申し込み >> 埋葬許可証・申請書・住民票・印鑑などが必要です。
3.石材店を選ぶ >> 霊園・寺院によっては決まっています。
4.使用申請 >> 霊園の場合は霊園の申請に従って、共同墓地や寺院墓地ではその管理者に問い合わせます。
5.墓石を選ぶ >> 石材店と打ち合わせをし、かたち、予算などを決めた上で契約し、施工にとりかかります。
6.埋葬手続き >> 霊園などでは埋葬許可証、使用承諾書を提出します。寺院、共同墓地では施工前にお払いをする場合があります。
7.開眼供養 >> お経をあげて、新しいお墓に魂を入れてもらいます。神道の場合も同様に祝詞をあげます。
お骨を大小二つにわけているのは…?
収骨のとき、大抵二つの骨つぼが用意されていました。小さな金欄の布に包まれた六角の骨箱と、すこし大きめの陶器製の骨壷です。前者には、まず最初に拾ったノド仏を入れ、後者には、足の方から拾っていって最後に頭蓋骨をかぶせるという方法で、これで大体万遍なく五体が納まったことになります。
これを四十九日のあいだ、小さな方はお仏壇か、大きな方と一緒に遺影や位牌で飾った祭壇に安置しておきますが、大きい方は、個人のお墓や納骨堂へ、小さい方は本山や宗祖の廟などの霊場へ納骨するところから別々になっています。そこで四十九日の法事をすませ、祭壇をとり払う段になって骨壷をどこへ移すかということが急務になります。
お墓を建てる時…?
その家にはその家の、かけがえのない命日や縁日があり、お墓はその家の亡き人の縁によって建てます。
『往生!』というように亡き人があの世へ仏として生れ変わる為に往った誕生日でもある訳です。
「今年は年回りが悪いから…」とか「閏年だから…」等と建てるのを見合わせる理由をいう人もいます。
お墓を建ててあげる善行はご先祖様や仏様から喜ばれこそすれ、大事な子孫や我々に悪影響を与えるなどという事は決っしてありません。そんな濡れ衣をきせられたご先祖様こそいい迷惑です。もしホントに年周りが悪いと思うなら、それだからこそ神仏に祈願し回忌であるからこそ追善供養の造塔布施を行なうことが肝心でしょう。